大和住銀のEV革命やBNYメロンのモビリティ・イノベーションファンド、
日興アセットのグローバルMaaSなど、モビリティファンドというと、
どこも全く同じように見えるのですが、組み入れ銘柄を見ていくと、
実は色々と違いがあることがわかります。

今日は、三井住友アセットマネジメントのグローバル自動運転関連株式ファンド
について、私が独自の目線で分析、評価していきます。

グローバル自動運転関連株式ファンドの基本情報

投資対象は?

まず投資対象は、自動運転技術の進化・普及により業績拡大が期待される
世界の企業の株式です。

自動運転技術が進化することで、下記のようなレーダー、センサー、
データ制御分などの分野が成長していくと考えられています。

組入銘柄の業種別で見てみると、半導体(センサー)や自動車部品の
組み入れ比率が高くなっており、今後大きく成長が見込まれています。

運用体制は?

実際の運用においては、ニューバーガー・バーマン・グループが
投資助言を行っています。

ニューバーガー・バーマンは1939年創立の運用会社で社員数1900名を
誇るかなり規模、歴史ともに深い会社となります。

純資産総額は?

続いて、グローバル自動運転関連株式ファンドの純資産総額は
どうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、
あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

グローバル自動運転関連株式ファンドは2017年の設定以来、着実に純資産総額を増やしており、
現在は800億円程度となっています。純資産の規模としては全く問題ありませんね。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

グローバル自動運転関連株式ファンドの実質コストは、1.8874%となっており、
かなり高い水準です。

購入時手数料も合わせると1年目は5%も取られますので、通常であれば、
まずおすすめしないファンドです。

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 1.8804%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.8874%

グローバル自動運転関連株式ファンドの評価分析

基準価格をどう見る?

グローバル自動運転関連株式ファンドの基準価額は現在11,800円です。

新規設定のタイミングがちょうど、1月末の市場の大暴落で10%ほど下げて以来、
当時の水準を未だ更新できていません。

優秀なファンドだと、すでに1月末の水準をはるかに超えるパフォーマンスを
出していますので、もう少し頑張ってほしいというのが正直なところです。

利回りはどれくらい?

直近1年間の利回りは12.51%となっており、国際株式カテゴリーでは、
44位なので、まずまずの結果と言えるでしょう。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

評判はどう?

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで
一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは、それだけこのファンドを購入している人が
多いということなので、評判がいいということです。

グローバル自動運転関連株式ファンドは2017年の新規設定以来、毎月資金が流入しています。

直近も100億円ちかく流入していますので、人気が高いということです。

グローバル自動運転関連株式ファンドの今後の見通し

今年の1月にラスベガスで開催された世界最大級の家電見本市(CES)では、
アメリカのタクシー配車サービス大手のLyftがラスベガス市内でタクシーの
完全自動運転デモ走行が行い、かなり高い評価を受けています。

グーグルから分社したWaymoもアリゾナ州のフェニックスで公道テストを始めました。

スマートフォンが私たちの世界に欠かせないツールになったように、自動運転や
自動宅配といった世界もすぐそこまで来ていることが何となくイメージできるのではないでしょうか?

一方で、内閣府が出した下記の資料を見ると、疑問点が出てきます。

他社のアナリストも同じようなことを言っているので、ある程度共通認識に
なっていると思うのですが、自動運転が普及するのは、早くても2020年代後半
以降になるということです。

私も興味深いテーマではあると思いつつも、まだ10年程度はかかるのではないか
と思っています。

スマートフォンや携帯電話も一時期から急激に市場に浸透しましたが、
自動運転自動車もまさに同じようなパターンで浸透するでしょう。

しかし、今から投資をするのは、少し時期尚早だと思います。

少なくとも自動運転技術を開発している個別銘柄の株式に投資をする
というのであれば、それは構いません。

しかし、購入時に3%取られ、毎年2%近く手数料が取られるファンドの場合、
いつブームが来るかも定かではないものに期待をして投資をしておくというのは、
デメリットしかありません。

話を聞くと、将来性があるなと思ってしまう人が多いと思いますが、
いつ実現できそうなのか、そのあたりの具体性をしっかり確認しないと、
あなたは毎年手数料分だけコストを支払って終わることになりますよ。

直近、数年はインデックスファンドなど、購入時手数料がかからないファンドで
様子を見ながら、自動運転技術の普及が一般に浸透してきたと思ったタイミングで、
購入すれば十分だと思います。