2017年はまったく運用実績を残せなかったJ-REIT市場ですが、
2018年以降は、他のアセットクラスよりも堅実にプラスの
リターンを出し続けています。

今日は、数あるJ-REITの中でも、1000億超の規模を誇る
りそなJリート・アクティブ・オープン『日本のツボ』について
徹底分析していきます。

現在、保有している人も、検討している人も参考にしてください。

りそなJリート・アクティブ・オープン『日本のツボ』の基本情報

投資対象は?

日本のツボの投資対象は、主として新光J-REITアクティブ・マザー
ファンドを通じて、国内のリートに投資をしていきます。

J-REITとは、投資家から資金を集めて、オフィスビル、商業施設などを
保有・売買することで得られる賃貸収入や売買収入を配当金として、
投資家に支払います。


※引用:交付目論見書

J-REITの魅力は、小口の資金で不動産投資と同様の効果を得られる点と、
不動産への直接投資と比べて換金性・流動性が高いという点にあり、
リスクとしては、不動産市況によって、賃料や稼働率が低下する可能性が
ある点ですね。

現在は45銘柄で構成されており、予想配当利回りは4.2%となっています。

後述しますが、J-REITの代表的指数である東証REIT指数に連動する
インデックスファンドよりパフォーマンスが優れていればよいのですが、
劣るようでは、わざわざ銘柄を絞り込んでも意味がありません。


※引用:マンスリーレポート

純資産額は?

続いて、日本のツボの純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額
だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

日本のツボは、現在1100億円ほどとなっています。
規模としては問題ありませんね。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

日本のツボの実質コストは1.08%とカテゴリーの中では割安となって
います。J-REITの場合、銘柄数が全部で61銘柄しかありませんので、
当然リサーチコストはそこまでかからないはずです。

その割に、1%超える実質コストがかかるというのは、残念です。

購入時手数料 2.16%(税込)
信託報酬 1.08%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.08%(概算値)

※引用:運用報告書(決算日2018年11月22日)

まだ日本のツボに投資してるの?日本のツボよりはるかに優れたアクティブファンド特集

りそなJリート・アクティブ・オープン『日本のツボ』の評価分析

基準価額をどう見る?

日本のツボの基準価額は現在10,565円となっています。

分配金再投資基準価額(青線)を見てみると、 2017年末から大きく
伸びていることがわかります。しかし、基準価額は横ばいのままです。

ここから、ファンドの収益力に見合わない分配を続けていることが
わかります。

※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

日本のツボの直近1年間の利回りは+8.62%となっています。
3年平均利回りも+4.34%、5年平均利回りは+6.92%となっています。

5年平均利回りも悪くないのでは?と思ってしまいますが、
カテゴリーランキングを見ると、平均より順位が下です。

逆に言うと、他のJ-REITはもっと高いパフォーマンスを出している
ということなので、あえてこのファンドに投資しようとは思いませんね。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 8.62% 86%
3年 4.34% 66%
5年 6.92% 78%
10年

※2019年2月時点

標準偏差は?

標準偏差まで確認する人はあまりいませんが、日本のツボの基準価額の
ブレの大きさを知るには役立ちます。

日本のツボの標準偏差は7~8程度です。日経平均に連動するインデックス
ファンドや先進国株式の代表指数であるMSCI コクサイに連動する
インデックスファンドの標準偏差は15~16程度ですので、日本のツボの
値動きは、株式ファンドの半分程度になっていることがわかります。

リスクは低く、手堅い運用ができるということですね。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 7.41 24%
3年 7.72 15%
5年 8.93 76%
10年

※2019年2月時点

年別のパフォーマンスは?

日本のツボの年別のパフォーマンスも見てみましょう。直近5年間の
利回りでは、プラスの年とマイナスの年が交互になっています。

5年間で約35%くらいのプラスにはなっていますが、もう少しマイナス
リターンを小さくしてほしいところです。

年間利回り
2018年 +8.80%
2017年 ▲6.87%
2016年 +8.15%
2015年 ▲8.16%
2014年 +32.79%

※2019年2月時点

類似ファンドとのパフォーマンス比較

アクティブファンドに投資をするときは、インデックスファンドと比較して、
パフォーマンスが負けていないか、まずチェックしてください。

りそなJリートアクティブオープン(日本のツボ)と東証REIT指数に
連動するニッセイJリートインデックスファンドを比べると、拮抗は
していますが、直近1年くらいは日本のツボにパフォーマンスで負けて
しまっています。

これでは、高いコストを払って、アクティブファンドに投資をしている
意味が全くありません。


※引用:モーニングスター

最大下落率はどれくらい?

投資するにあたって、最大どの程度下落する可能性があるのか
知っておくことは非常に重要です。

結局、多くの人が、大きな下落を経験すると、もうこれ以上は
損をしたくないと思い、基準価額が大きく下がったタイミングで
売却してしまうのです。

日本のツボの最大下落率は、2011年1月~2011年12月で▲23.09%と
なっています。

株式等と比べると最大下落率はかなり抑えられていますので、
リスクが恐いと言う方はJ-REITも選択肢として検討する価値は
あると思います。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲11.45%
3カ月 ▲14.77%
6カ月 ▲19.64%
12カ月 ▲23.09%

※2019年2月時点

分配金の推移は?

つづいて分配金の推移を見てみましょう。

日本のツボは毎月分配をしており、現在は90円の分配となっています。
2014年以前から、減額することなく、同じ分配金を出しているのは
数少ない評価できるポイントです。

ただし、基準価額に対する分配金の割合を示す分配金利回りは20%を超えており
ファンドの収益力をかなり大きく上回っています。

そのため、この水準の配当が続くと、基準価額は下がり続けるでしょう。

分配金の内訳を見てみても、当期収益以外からの分配が大半となっているため、
分配金余力も下がる一方です。まだ分配金余力に余裕はありますが、長い間
今の分配を続けるのは無理ですね。

また、このブログでは何度も言っていますが、特別な事情がない限りは
毎月分配型のファンドに投資すべきではありません。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金 当期収益以外 繰越対象額
97 90円 66 4,650
98 90円 66円 4,584
99 90円 60円 4,557
100期 90円 78円 4,479
101期 90円 70 4,427
102期 90円 78 4,348

評判はどう?

日本のツボの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流出しているということは、それだけこのファンドを解約している人が
多いということなので、評判が悪いということです。

日本のツボは2017年2月から毎月資金が流出しており、評判が下がっています。
インデックスファンドに運用で勝てていないので、当然の結果です。


※引用:モーニングスター

りそなJリート・アクティブ・オープン『日本のツボ』の今後の見通し

J-REITは米中貿易戦争への不透明感の高まりから、上値を抑えられる要因と
なったものの、下落局面において、日銀が買い入れたことなどから、底堅く
推移しています。

また企業業績は引き続き好調のため、好立地オフィスへの需要も活発です。

ただし、2018年は堅調に推移しましたが、J-REITに投資するにしても、
しっかりファンドを選定しなればなりません。

少なくともインデックスファンドにパフォーマンスで負けているような
投資信託では投資する価値がありませんので、ファンドを切り替えましょう。

J-REIT自体は、株式ファンドと比較してリスクは半分くらいであり、
手堅く運用ができるアセットクラスとして魅力はあります。

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