しんきんアセットマネジメントが運用するしんきん3資産ファンド
(毎月分配型)。

しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)は、一応「バランス型ファンド」
を標榜していますが、その運用方針からして突っ込みどころ満載です。

初心者の投資家が勘違いをして購入すると、本来の目的とは異なる
運用を知らず知らずのうちにしている可能性があります。

今日は、しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)について徹底分析
していきます。

しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)の基本情報

投資対象は?

投資対象は、国内株式、外国債券、Jリートの3資産に均等に
分散投資をしていきます。

一見まともそうに聞こえますが、昨今のマーケットや経済環境を
考えると、国内債券に投資をしないというのはわかりますが、
外国株式や海外REITをあえていれずに、3つに分散している点に
疑問が残ります。


※引用:交付目論見書

これは、あくまでも予想ですが、しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)
が設定された2005年時点では、あえて3資産に絞ることで、アルファを
狙いやすい市況環境だったということでしょう。

設定当時、あまりよく考えずに、アセットアロケーションを固定する
方針にしてしまったため、この13年間アセットアロケーションを変えた
くても変えれなくなってしまったというのが本音ではないかと思います。

純資産総額は?

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性が
ありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)の直近の純資産額は約540億円と、
一時は1000億円近くまで積み上げていましたが、その後は500億円~
600億円で推移しています。

少なくともこの資産規模であれば、コストデメリットはないといえるでしょう。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが
通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)の実質コストは1.046%と
カテゴリー内では低くなっています。

ただし、近年のバランス型ファンドは購入時手数料がゼロのものも多く、
あえて、高い手数料を払う価値があるのかは見極める必要があります。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 2.16%(税込)
信託報酬 1.026%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 1.046%(概算値)

※引用:運用報告書(2019年3月20日)

実質コストを加味しても、圧倒的に高いリターンを出しているバランス型ファンドランキング

しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)の評価分析

基準価額をどう見る?

しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)の直近の基準価額は
3年間の間7500~8,000円程度となっています。

分配金を受け取らずに運用をした場合の分配金再投資基準価額(青)は
15%程度は増加していますので、上昇分は分配金で支払われている
ということわかります。

少なくとも過剰な分配がされていない点は評価できますね。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

しんきん3資産ファンドの直近1年のトータルリターンは1.60%です。

3年、5年、10年平均利回りはいずれも約5%を超えてきており、
バランス型ファンドを購入する投資家にとってみれば、十分な
リターンではないでしょうか。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 1.60% 33%
3年 5.29% 64%
5年 4.87% 27%
10年 6.97% 40%

※2019年7月時点

標準偏差は?

しんきん3資産ファンドの標準偏差を見てみると、同カテゴリー内では
上位20%程度に入っています。

バランス型ファンドなので、価格の変動が小さいことは大きなメリット
だと考える人も多いかもしれませんね。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 8.29 16%
3年 6.52 18%
5年 7.58 8%
10年 10.34 41%

※2019年7月時点

年別のパフォーマンスは?

しんきん3資産ファンドの年別のパフォーマンスを見てみましょう。

2018年はさすがにマイナスのリターンでしたが、それ以外の年では
毎年安定的にプラスのリターンが出ており、安定志向の投資家に
とってはありがたいですね。

年間利回り
2019年 4.88%(1-6月)
2018年 ▲4.62%
2017年 5.20%
2016年 3.63%
2015年 1.51%
2014年 17.88%

※2019年7月時点

類似ファンドとのパフォーマンス比較

しんきん3資産ファンドに投資するうえで、他のバランスファンド
とのパフォーマンスも比較してみましょう。

類似したアセットアロケーションのファンドはあまりないので、
今人気の高いeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)と比較してみます。

結果は、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)のほうがほとんどの
期間で上回っており、これだとコストの高いしんきん3資産ファンドに
投資するメリットがあまりありません。


※引用:モーニングスター

最大下落率は?

投資を検討するうえで、標準偏差などから、価格変動の範囲をある
程度は予想できますが、やはり実際に下落した度合いをみたほうが
イメージがわきます。

しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)は2007年11月~2008年10月の間に
最大▲33.90%下落しています。

リーマンショック級の大暴落はそうそう来ないとは思いますが、
この程度下落しても耐えられるという人は投資をしてもよいと思います。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲13.97%
3カ月 ▲23.49%
6カ月 ▲26.53%
12カ月 ▲33.90%

※2018年11月時点

分配金の推移は?

しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)の分配金は、ここ2年半ほど
30円で安定しています。

ただし、注意が必要なのは、分配金余力がすでに12カ月しか
なくなっています。

ですので、ここ1年以内に分配金が減額される可能性が大いにある
という点は意識しておいてください。

このブログでは何度も言っていますが、特別な事情がない限りは
毎月分配型のファンドに投資すべきではありません。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金 当期収益以外 繰越対象額
161 30円 372
162期 30円 23 348
163期 30円 23円 325
164期 30円 6 320
165期 30円 18 302
166期 30円 11円 291

評判は?

しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)の評判はネットでの書き込み
などで調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、
月次の資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけしんきん 3資産ファンド
(毎月分配型)を解約している人が多いということなので、評判が悪い
ということです。

しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)には、ここ2年ほど資金流入が
続いています。

一見すると、評判がよくなっているように見えますが、このファンド
の場合はそうとも言えません。

もともと信用金庫というのは、投資信託の販売に積極的ではありません
でした。

しかし近年、収益が圧迫されており、新たな収益源として、投資信託の
販売に力を入れ始めたという背景があります。

ここで、問題となってくるのが、信用金庫自体、取り扱っている
ファンドがかなり限定されており、例えば、近年メガトレンドと
なっているAI関連ファンドや、ロボティクス系のファンドは
取り扱っていない信金が多いです。

そうすると、必然的に、販売できるファンドが限られて、リスクが
低く見えるバランス型ファンドがよく売れるということになるわけです。

つまり、しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)の資金流入は評判に
裏付けられたものではなく、信用金庫の顧客の選択肢が狭いことに
起因しているものだと思います。


※引用:モーニングスター

しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)の今後の見通し

しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)は10年平均利回りをみても、
約5%程度の利回りなので、今後もこの程度のリターンであれば、
実現可能だと思います。

一方で、本来バランス型ファンドというのは、アセットクラスを
分散させて、リスクを抑えながら、手堅く増やしていくというのが
セオリーであり、国内株式、国内リート、欧州債券の3つに絞る
というのは、非常にナンセンスに感じます。

最近流行りのeMAXIS Slim 8資産均等型ファンドであれば、
先進国株式、新興国株式、国内株式、先進国債券、新興国債券、
国内債券、先進国REIT、国内REITの8資産にバランスよく分散できます。

さらに、さきほど比較したようにしんきん 3資産ファンド(毎月分配型)と
パフォーマンスを比較しても、eMAXIS Slim 8資産均等型ファンドのほう
が上回っています。

ですので、バランス型ファンドで分散投資をしていきたいというのであれば、
しんきん 3資産ファンド(毎月分配型)は乗り換えることをお勧めします。

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