高齢化社会が進行する中で、常に注目を集めているテーマが
医療関連セクターです。

ただ、テーマとしては成長分野ではあるものの、大きく成長し
続けているファンドがないのも特徴のひとつです。

さて、JPM グローバル医療関連株式ファンドはどうなのでしょうか?

今日は、JPM グローバル医療関連株式ファンドについて
徹底分析していきたいと思います。


JPM グローバル医療関連株式ファンドの基本情報

投資対象は?

JPM グローバル医療関連株式ファンドの投資対象は、世界の
医療関連企業の株式です。

医薬品、バイオテクノロジー、ヘルスケアサービス、医療技術
(医療機器・器具等)およびサイフサイエンスにかかる業務を
行う企業を対象としています。

もう少し具体的に組入銘柄を見ていきましょう。

まず国別の比率で見ると、米国が約8割となっており、
米国株式ファンドと言ってもよいくらいの比率となっています。


※引用:マンスリーレポート

カテゴリー別の比率で見てみると、医薬品が約4割で最も高く、
バイオテクノロジー、医療機器・器具、医療・健康サービスが
それぞれ2割ずつになっています。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

続いて、JPM グローバル医療関連株式ファンドの純資産総額は
どうなっているか見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで売買できなかった
り、コストが嵩みますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

JPM グローバル医療関連株式ファンドの純資産総額は、
現在380億円程度となっています。

2015年には1200億円ほどありましたが、パフォーマンスが
優れないことを背景に純資産総額が減り続けています。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬
以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用など
が含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資
判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

JPM グローバル医療関連株式ファンドの実質コストは2.35%と
かなり割高となっています。

何より購入時手数料も高いので、相当よいファンドでないと
投資する気にはなれないコスト設定となっています。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.85%(税込)
信託報酬 1.85%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 2.35%(概算値)

※ 引用:最新運用報告書

実質コスト以外にも、多くの投資家が気づいていない
投信運用での成果を出すのに妨げとなる間違った考え方
をまとめました。参考にしてください。

無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

JPM グローバル医療関連株式ファンドの評価分析

基準価額の推移は?

JPM グローバル医療関連株式ファンドの基準価額は、2016年
以降、着実に基準価額を伸ばし、ようやく2020年にようやく
10000円を超える水準にまで戻ってきました。

しかし、そのタイミングでコロナショックが起きてしまい、
30%近く下落をしています。ただ、その後、下落幅の半値
くらはすでに戻せています。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

JPM グローバル医療関連株式ファンドの利回りを見てみ
ましょう。

直近1年間の利回りは▲3.12%となっています。海外株式
カテゴリーでは、上位10%程度にランクインしており、
パフォーマンスは悪くないことかがわかります。

5年平均利回りもマイナスですが、これでも同カテゴリー
内では平均的な水準です。今回のコロナショックで多くの
ファンドが苦戦を強いられているのがよくわかります。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?

もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲3.12% 12%
3年 +5.05% 8%
5年 ▲0.98% 44%
10年

※2020年4月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している海外株式ファンドランキング

標準偏差は?

標準偏差は基準価額の変動幅の大きさを把握するのに
役立ちます。

JPM グローバル医療関連株式ファンドの標準偏差を
見てみると、16程度です。平常時も16程度であること
を考えると、コロナショックの影響はあまり大きくな
かったということがわかります。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのは
ご存じでしょうか?

まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えて
おいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 15.99 5%
3年 17.41 52%
5年 18.82 68%
10年

※2020年4月時点

年別のパフォーマンスは?

JPM グローバル医療関連株式ファンドの年別の運用パフォ
ーマンスを見てみましょう。

2桁以上のプラスとなっている年も多いですが、2桁のマイ
ナスとなっている年もあり、総じてみるとあまりプラス
にはなっていません。

年間利回り
2020年 ▲13.04%(1-3月)
2019年 +24.65%
2018年 ▲2.79%
2017年 +15.17%
2016年 ▲18.50%
2015年 +3.10%
2014年 +40.44%

※2020年4月時点

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

アクティブファンドへの投資を検討するのであれば、インデックス
ファンドとのパフォーマンス比較は必須です。

JPM グローバル医療関連株式ファンドは米国株の比率が約8割
ですので、組入比率が比較的似ているeMAXIS Slim 先進国株式
インデックスとパフォーマンスを比較してみました。

JPM グローバル医療関連株式ファンドが勝っている期間も
あれば、負けている期間もあり、この時点では評価が難しい
ですね。

ただ、コロナショックでは、医療関連株だったこともあり、
値下がり幅が小さかったので、インデックスファンドと
比べると下落幅がかなり抑えられています。


※引用:モーニングスター

最大下落率は?

投資するのであれば、ファンドがどの程度下落する可能性がある
のかは知っておきたいところです。

もちろん標準偏差から変動幅を予測することはできますが、やはり
過去にどの程度下落したことがあるのかを調べるのがよいでしょう。

JPM グローバル医療関連株式ファンドは2015年7月~2016年6月まで
の間に最大▲31.30%下落しています。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲13.99%
3カ月 ▲18.74%
6カ月 ▲24.64%
12カ月 ▲31.30%

※2020年4月時点

評判はどう?

JPM グローバル医療関連株式ファンドの評判はネットでの書き込み
などで調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、
月次の資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけJPM グローバル医療関連
株式ファンドを解約している人が多いということなので、評判が悪く
なっているということです。

JPM グローバル医療関連株式ファンドは、2015年に+40%程度の
パフォーマンスを出しており、資金が一気に流入しましたが、
それ以降は、パフォーマンスが奮わず、毎月資金流出が続いています。


※引用:モーニングスター

JPM グローバル医療関連株式ファンドの今後の見通しと評価まとめ

いかがでしょうか?

人口の高齢化と新興国における医療支出の急増はJPM
グローバル医療関連株式ファンドには大きな追い風です。

医療関連セクターは未だに満たされない医療ニーズに対して、
革新的な治療法を提供する企業に注目して投資をしており、
中長期的には成長が期待できると思います。

ただし、当初想定していた新薬や新機器の臨床試験結果が
ふるわないと、株価に大きな影響が出ますので、通常の
株式ファンドとは異なる値動きをすることもあります。

今回のコロナショックでは、医療関連の株式は他の銘柄
と比べると下落幅が小さかったため、MSCIコクサイに連動
する先進国株式インデックスには大きく差をつけることに
成功しました。

ただ、中長期で見ると、先進国株式インデックスに勝ったり
負けたりの状況が続いていますので、今のタイミングで、
あえてJPM グローバル医療関連株式ファンドに投資をする
理由がありません。

それであれば、明らかに先進国株式インデックスを上回る
パフォーマンスを出しているファンドへ投資をしたほうが
賢明でしょう。