世界の株式、債券、金に分散投資ができるということで、
人気が集まっているピクテ投信のノアリザーブ。

 

毎月、資金流入しているので、良いファンドなのかと思って
色々分析してみると、まさかの結果でした。

 

ノアリザーブは毎月分配型と1年決算型がありますが、より
人気の高い毎月分配型について徹底分析していきます。

 

1年決算型への投資を検討している人も参考になると思います。

 

 

『ノアリザーブ』ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(毎月分配型)の基本情報

投資対象は?

投資対象は、世界の株式、債券、金など様々な資産に分散
していきます。

 

ただ、非常にややこしいのが、ノアリザーブはファンド・
オブ・ファンズ方式を採用しており、投資家から集めた資金
で様々な投資信託に分散投資をしていきます。

 

その投資信託の本数が現在50本以上あり、最終的にどのような
銘柄に投資をしているのか調べるのは非常に難しいのが難点です。

 


※引用:交付目論見書

 

資産の構成比率を見てみると、債券が約47%、株式が約35%、
金が約14%、残りが現金という比率になっています。

 

ノアリザーブ(毎月分配型)においては、この資産構成比を
把握するところまでで限界でしょう。

 


※引用:マンスリーレポート

 

国別の構成比でみてみると、米国の次が中国、フランス、
スペイン、の比率が高くなっています。

 

もともと北欧の銘柄が上位にランクインしていたのですが、
だいぶ様相が変わってきました。

 


※引用:マンスリーレポート

 

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。

 

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。

 

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで
銘柄を入れ替えることができなかったり、純資産総額が
大きく減少していると、ファンドの組み替えがうまくで
きず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、
事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

 

ノアリザーブ(毎月分配型)は2012年から着実に資産を伸ばしてきており、
現在は約550億円になっています。規模としては全く問題
ありません。

 


※引用:マンスリーレポート

 

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬
以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用など
が含まれています。

 

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに
投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

 

ノアリザーブ(毎月分配型)の実質コストは1.86%となっています。

 

機関投資家向けのファンドは手数料が安いことを考慮すると、
実質コストはかなり高めの設定になっています。

 

購入時手数料とあわせて、初年度4%を超えるので、おすすめは
しづらいファンドです。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 2.75%(税込)※上限
信託報酬 1.628%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.86%(概算値)

※引用:最新運用報告書

 

ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?
と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

『ノアリザーブ』ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(毎月分配型)の評価分析

基準価額をどう見る?

ノアリザーブ(毎月分配型)基準価額は2018年から下落が続き、
コロナショックでさらに一段下げましたが、その後急回復しており、
コロナ前の高値を超えてきています。

 

分配金を受け取らずに再投資をした場合の基準価額(青線)
を見ると、2019年以降は順調に右肩上がりに上昇しています
ので、ファンドの運用自体はプラスで運用できています。

 


※引用:モーニングスター

 

利回りはどれくらい?

続いて、ノアリザーブ(毎月分配型)の利回りを見ていきます。

 

直近1年間の利回りは6.59%となっています。

 

3年、5年平均利回りは3%前後の手堅い運用ができています。

 

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り 2020年8月
1年 6.59%
3年 3.43%
5年 2.58%
10年

※2020年8月時点

 

同カテゴリー内における利回りランキング(上位●%)の変化

ノアリザーブ(毎月分配型)はバランスファンドの株式・RIET比率が
25~50%のカテゴリーに分類されています。

 

投資をするのであれば、同カテゴリーでも優秀なパフォ
ーマンスのファンドに投資をしたいと思うので、同カテゴリー
内でのパフォーマンスのランキングを調べました。

 

ノアリザーブ(毎月分配型)は、どの期間においても上位30%に
ランクインしており、優秀なパフォーマンスです。

 

2020年8月
1年 20%
3年 8%
5年 22%
10年

※2020年8月時点

 

年別の運用パフォーマンスは?

ノアリザーブ(毎月分配型)の年別のパフォーマンスを見てみると、
2018年以外は大きなマイナスもなく手堅く運用しています。

 

年間利回り
2020年 0.75%(1-6月)
2019年 +9.75%
2018年 ▲6.39%
2017年 +5.30%
2016年 +0.52%
2015年 ▲1.52%
2014年 +4.50%

※2020年8月時点

 

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

 

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

ノアリザーブ(毎月分配型)への投資を検討するのであれば、
少なくとも低コストのインデックスファンドよりは
パフォーマンスが優れていなければ投資する価値がありません。

 

今回は、国内株式、国内債券、海外株式、海外債券を25%ずつ
分散投資をしているインデックスファンドであるニッセイ・
インデックスバランス(4資産均等)と比較をしました。

 


※引用:モーニングスター

 

明らかに変動幅が違うので、比較をするのは悩ましいところですが、
ノアリザーブ(毎月分配型)のほうがパフォーマンスで劣っています。

 

この傾向はより長期のパフォーマンスになっても変わらないようです。

 

ノアリザーブ ニッセイ インデックス
1年 6.59% 8.71%
3年 3.43% 4.13%
5年 2.58% 3.55%
10年

※2020年8月時点

 

類似ファンドとのパフォーマンス比較

アクティブファンドに投資をするのであれば、他のアクティブ
ファンドとパフォーマンスを比較しておいて損はありません。

 

なかなか同じ資産構成比のアクティブファンドがないため、
比較をするのも難しいのですが、今回は今、一番私が注目
しているバランスファンドである投資のソムリエと比較を
しました。


※引用:モーニングスター

 

投資のソムリエはリスクを極力抑えながら資産を増やして
行くファンドですので、ノアリザーブ(毎月分配型)と比較
するのも悩ましいところですが、

 

変動幅に差はあるものの、ノアリザーブ(毎月分配型)が
わずかに上回っています。

 

ノアリザーブ 投資のソムリエ
1年 6.59% 2.87%
3年 3.43% 3.33%
5年 2.58% 3.04%
10年

※2020年8月時点

 

バランスファンドというのは、リターンももちろん重要
ですが、いかに変動幅を小さくしながら運用できるかと
いうのも重要なポイントになります。

 

 

最大下落率はどれくらい?

投資するにあたって、最大どの程度下落する可能性があるのか
知っておくことは非常に重要です。

 

先に下落幅を知っておくことで、大きく下落したときも、慌てて
売らずに冷静な判断ができるようになります。

 

ノアリザーブの最大下落率は、2015年6月~2016年5月で▲6.57%と
なっています。下落率が小さいというのは、一つプラスのポイント
になりますね。

 

今回のコロナショックはそういう意味では大きな影響は与えて
いないようです。

 

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲5.61%
3カ月 ▲6.03%
6カ月 ▲5.29%
12カ月 ▲6.57%

※2020年8月時点

 

分配健全度はどれくらい?

分配金を毎月受け取っていると、受け取っていることに安心
してしまい、自分の投資元本からの配当なのか、ファンドの
収益からの配当なのか調べなくなります。

 

そこで、分配金がファンドの収益からちゃんと支払われている
のかを調べるときに役立つのが分配健全度です。

 

分配健全度とは、1年間の分配金の合計額と基準価額の変動幅を
もとに、あなたが受け取った分配金の約何%がファンドの収益
によるものなのかを計算できる指標です。

基準価額の変動幅 1年間の分配合計額 分配健全度
296円 320円 100%

※2019/9/4~2020/9/3

 

ノアリザーブ(毎月分配型)の直近1年間の分配健全度は
100%となっています。

 

分配健全度は100%を切ると、一部ファンドの収益以外から
分配金が支払われていることを意味します。

 

その点、ノアリザーブ(毎月分配型)は100%なので、すべて
分配金はファンドの収益で賄えていることを意味します。

 

分配金利回りはどれくらい?

毎月分配型のファンドに投資をしている場合、どれくらいの
分配金が受け取れるのかを知るために分配金利回りを参考
にします。

 

ただし、投資信託の場合、分配金利回りだけをみていると、
受け取っている分配金がファンドの収益から出ている
ものなのか、投資元本が削られているのか、判断できません。

 

そのため、ファンドの運用利回りと分配金利回りを比較して、
ファンドの運用利回りのほうが高ければ、あなたが受け取って
いる分配金がファンドの運用の収益から支払われていると
判断することができます。

 

ノアリザーブ(毎月分配型)の分配利回りは3.47%なので、
かなり健全な水準ではあります。

 

ただ、ファンドの運用利回り自体が低いので、あなたが
受け取っている分配金のほとんどはファンドの収益では
ないということがわかります。

運用利回り 分配利回り
1年 6.59% 3.47%
3年 3.43%
5年 2.58%
10年

※2020年8月時点

 

分配金余力はどれくらい?

毎月分配型ファンドに投資をしている場合、もう1つ気になる
のが今後いつごろ、減配されそうかという点です。

 

そんなときに役立つのが分配金余力という考え方です。

 

分配金余力というのは、今の分配金の水準をあと何か月
続けられそうかを判断するための指標です。

 

明確にこの水準になったら減配されるという指標では
ありませんが、12カ月を切ったファンドはたいてい近々、
減配されることが多いです。

 

ノアリザーブ(毎月分配型)の分配金余力は、25カ月ですが、
直近の直近で20円に減配されています。

 

分配金 繰越対象額 分配金余力
85期 30円 842円 28.0カ月
86期 30円 841円 28.0カ月
87期 30円 835円 27.8カ月
88期 30円 837円 27.9カ月
89期 30円 838円 27.9カ月
90期 30円 826円 27.5カ月
91期 30円  817円 27.2カ月
92期 30円 806円 26.8カ月
93期 30円 790円 26.3カ月
94期 30円 781円 26.0カ月
95期 30円  772円 25.7カ月
96期 30円  760円 25.3カ月

※最新運用報告書

 

積立NISAとiDeCoの対応状況は?

積立NISAやiDeCoで積立投資を検討している人も多いと
思います。

 

そこで、積立NISAやiDeCoの対応状況をまとめました。

積立NISA iDeCo
× ×

※2020年7月時点

 

評判はどう?

ノアリザーブの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法も
ありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の
資金流出入額でしょう。

 

資金が流入しているということは、それだけこのファンドを
購入している人が多いということなので、評判が良いという
ことです。

 

ノアリザーブ(毎月分配型)は2014年からほぼ毎月資金が
流入しており、非常に人気が高かったのですが、2018年末から
資金流出超過となっています。

 

分配は健全な水準ですが、やはり高いコストと毎月分配型と
言う点で評判が下がっているものと思われます。

 


※引用:モーニングスター

 

『ノアリザーブ』ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(毎月分配型)の今後の見通しと評価まとめ

ノアリザーブ(毎月分配型)は5年の運用実績から見ても
わかるように、期待できるリターンはよく見積もっても
毎年2%程度だと思います。

 

50以上のファンドに分散投資ができるのは魅力に
感じる人もいるかもしれませんが、さすがに信託報酬
が割高です。

 

とはいえ、とにかく手堅く運用したいというニーズが
あるのも間違いありませんし、分配金を出している割
には健全な運用がなされているので、まったくダメと
いうわけでもありません。

 

手堅く運用したい人には良いかもしれませんが、それ
であれば、さらにリスクを抑えつつ、リターンを追求
できる投資のソムリエの方が選択肢としては、適切か
と思います。

 

 

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点