純資産総額が1兆円をこえ、今、最も注目されていると言っても過言ではないインデックスファンドが、SBIアセットマネジメントのSBI・V・S&P500インデックス・ファンドです。
S&P500に連動するインデックスファンドは多数出てきていますが、はたして、ｃはどうなのか徹底分析していきます。
こんなことがわかる
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンドは投資対象として、あり？なし？
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンドより良いファンドってある？
といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、悩みは解消すると思います。
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの評判や口コミは？
まず、皆さんが一番気になるであろうSBI・V・S&P500インデックス・ファンドの評判や口コミを見ていきます。
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの評判を知る上でいくつかの方法があります。
①純資産総額から見える評判
純資産総額とは、投資家から集めまっている資金の総額（運用益を含む）だと思ってください。
純資産総額が大きい＝多くの投資家が将来性を感じて投資をしていることになるため、評判の良さを測る上での１つの指標になります。
あくまでも感覚値ですが、
ポイント
- 100億以下＝評判よくない
- 100～500億＝どっちつかず
- 500億円以上＝評判いい
- 1000億円以上＝かなり評判いい
と思っておけばいいです。
では、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの純資産総額がいくらかと言うと、2024年9月時点で約1兆6千億円ですので、とてつもなく評判のいいファンドだと判断できます。
※引用：マンスリーレポート
②月次の資金流出入額から見える評判
資金流出入額では、毎月ファンドに資金が流入しているのか流出しているのかがわかります。
純資産総額と併せて、資金流出入額を見ることで、純資産額が大きくても、評判が落ちてきているファンドに気づくことができます。
例えば、AIやDX、ヒトゲノム、モビリティなど、特定のテーマが非常に人気になり、資金が大量に流入し、純資産総額が1000億円をゆうに超えているファンドが多数あります。
ただ、中にはテーマの人気がなくなり、どんどん資金が流出しているファンドもあるのですが、それでも依然1000億円以上の純資産総額のファンドもあります。
こういったファンドはピークが過ぎており、お世辞にも評判が良いとは言えないわけですが、純資産総額だけを見ていても、判断ができません。
そのため、月次の流出入額を見ることで、資産規模が大きく今も流入を続けている評判の良いファンドなのか、資産規模が大きいが流出が続いており、評判は良くないファンドなのかを判断する役に立ちます。
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドは、資金が流出している月もありますが、総じて資金が流入している月が多く、流入額も増えていることから、評判は良くなっていることがわかります。
※引用：ウエルネスアドバイザー
③Yahoo!ファイナンス掲示板やXの口コミから見える評判
ここでは、Yahoo!ファイナンス掲示板やXでの口コミをまとめました。
口コミ①
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドに限らずですが、為替ヘッジをしていないファンドの場合、円安に振れれば利益が増え、円高に振れれば利益が減ります。
これまで為替ヘッジをしていないファンドで運用してきた人は円安の恩恵をかなり受けてきたと思いますが、ここ最近は為替の動きがかなり激しいので、株価の変動＋為替の変動で、保有しているファンドの評価額が大きく変動しています。
そのうち為替は落ち着くと思いますが、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドは株価と為替の両方の影響を受けることは投資する前に知っておきましょう。
長期的には、円安傾向は変わらないと思いますので、基本的に目先の値動きは特に気にしなくてもいいです。
口コミ②
Yahoo!掲示板をわざわざ見るような人というのは、短期の相場を気にしている＝投機家が多いのですが、儲かってる自慢をする人が一定数います。
こういう人というのは得てして勝っている時は、調子に乗っているのですが、負け始めると、自然と消滅していきます。
くれぐれも、一時的にたまたま利益が出ている人の投稿を見て、「自分も短期で儲けよう」などと欲を出さないでください。ほぼ間違いなく積立をしているだけのほうが長期的にみれば、成果は出ますので。
口コミ③
正直、安値を狙って追加で買い増すというのはあまりおすすめできません。ここ数年は、株価が好調なので、ちょっと下げても戻る相場が続いていますが、今後もそうとは限らないからです。
投資信託の投資というのはタイミングを見計らって、短期で売買して利益を出すものではなく、長期保有することで、複利で資産を増やしていくのが最大の強みです。
目先少し下がったタイミングで買ったところで、長期運用を前提に考えると誤差の範囲でしかありません。なので、タイミングをあまり意識しすぎず、定期積立をすれば十分です。
さて、ここまでSBI・V・S&P500インデックス・ファンドの評判や口コミを見てきましたが、
要注意
投資において、よくわからないからという理由で、評判や口コミだけを信じて投資をする人は三流投資家です。
多くの投資家を見てきましたが、ほぼ100%どこかで大損します。
ですので、他人の評判だけをアテにするのではなく、自分でもちゃんと納得した上で投資をしたい人は、私が独自の切り口で、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドを評価・分析していますので、参考にしてください。
投資はどこまでいっても自己責任です。評判だけを頼りに投資をしている人よりも1ランク2ランクは軽くレベルアップできるはずです。
P500インデックス・ファンド 『愛称：SBI・V・S&P500』の独自評価と分析
投資対象は？
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの投資対象は、米国の代表的な指数ですS&P500を構成する株式です。
厳密には、S&P500に連動するバンガード社が運用するバンガード・S&P500 ETFに投資をしています。
業種別の構成比率をみると、情報技術の比率が高くなっていますね。
※引用：マンスリーレポート
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの現在の組入上位銘柄は次のようになっており、有名企業がずらりと並んでいます。
この1本で米国の主要な企業に投資できてしまうのはやはり魅力です。
※引用：マンスリーレポート
純資産総額は？
つづいて、SｖI・V・S&P500インデックス・ファンドの純資産総額を見てみましょう。純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。
ファンドの純資産総額が小さいと、監査費用や印刷費用、その他諸経費が相対的に比率が高くなるので、実質コストが高くなりがちです。早期償還のリスクもありますね。
また会社としてもファンドの運用に人員を割けなくなるため、パフォーマンスが悪化する原因にもなります。最低でも50億円、余裕を持って100億円はほしいところです。
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの純資産総額は、現在約1兆6700億円となっており、インデックスファンドの中では、最上位クラスの規模となっています。
もともとバンガード社のETFが非常に人気だったこともありますが、この規模はすごいです。
※引用：マンスリーレポート
実質コストは？
投資信託を運用する際には、購入時手数料や信託報酬以外にも、実際にはコストがかかっています。具体的には、株式売買手数料や有価証券取引税、印刷費用などが該当します。
これを実質コストと言いますが、実質コストが信託報酬よりもかなり高くなっていることもありますので、必ず事前に確認しておいたほうがよいポイントです。
信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの実質コストは0.103%となっており、かなり低く抑えられています。また、購入手数料もかかりません。この超低コストが人気の理由でもありますね。
| 購入時手数料 | - |
| 信託報酬 | 0.0938%(税込) |
| 信託財産留保額 | なし |
| 実質コスト | 0.1038%(概算値) |
※引用：最新運用報告書
「ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか？」と聞かれてあなたは何と答えますか？
もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。
基準価額をどう見る？
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの基準価額を見てみましょう。
2022年はほぼ横ばいでしたが、2023年以降、また大きく上昇を続けています。
※引用：ウエルスアドバイザー
利回りはどれくらい？
それでは、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの運用実績を見ていきます。
| 平均利回り | |
| 1年 | +24.15% |
| 3年 | +19.03% |
| 5年 | ー |
| 10年 | ー |
※2024年9月時点
直近1年間の利回りは24.15%となっています。3年平均利回りも19.03%とかなり良さそうに見えます。
ただし、この時点で良し悪しを判断するのは時期尚早です。他の類似ファンドとパフォーマンスを比較してから投資判断するようにしましょう。
同カテゴリー内での利回りランキングは？
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドは、国際株式・北米カテゴリーに属しています。
投資をするのであれば、同カテゴリーでも優秀なパフォーマンスのファンドに投資をすべきなので、同カテゴリー内でもパフォーマンスのランキングは事前に調べておいて損はありません。
利回りが良く見えても、実は同カテゴリー内では、ランキングが低かったということがよくあります。
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドは、全期間上位20％以内にランクインしており、インデックスファンドとしてはかなり優秀です。
| 上位●％ | |
| 1年 | 23% |
| 3年 | 12% |
| 5年 | ー |
| 10年 | ー |
※2024年9月時点
年別のパフォーマンスは？
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの年別の利回りを見てみましょう。
年別の運用利回りを見ることで、平均利回りを見るだけではわからない基準価額の変動の大きさを知ることができます。
この5年間は驚異的なパフォーマンスとなっています。
| 年間利回り | |
| 2024年 | +28.86%(1-6月) |
| 2023年 | +34.48% |
| 2022年 | ▲6.11% |
| 2021年 | +44.23% |
| 2020年 | +10.20% |
※2024年9月時点
投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。
しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。
＞＞ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは類似ファンドとのパフォーマンス比較
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドに投資をするかを考える上で、同じくS&P500に連動する他のインデックスファンドとのパフォーマンスの比較は必須です。
同じ指数に連動するインデックスファンドが複数あるので、パフォーマンスが大きく劣るようであれば、投資をするメリットがないからです。
今回は、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とiFreeS&P500インデックスパフォーマンスを比較してみました。
※引用：ウエルスアドバイザー
当然と言えば、当然ですが、ほぼ互角のパフォーマンスとなっています。ただ、その中でも、eMAXIS Slim米国株式（S&P500）がわずかに優れた成果を出しています。
これは、実質コストで見たときに、eMAXIS Slim米国株式（S&P500）が一番優れているということです。ただ、ほぼ誤差に近い範囲ですので、正直どちらに投資をしても構いません。
| 年平均利回り | SBI・V・S&P500 | slim S&P500 |
| 1年 | +24.15% | +24.15% |
| 3年 | +19.03% | +19.11% |
| 5年 | ー | +22.66% |
| 10年 | ー | ー |
※2024年9月時点
インデックスファンドとのパフォーマンス比較
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドに投資をするかを考える上で、他のインデックスファンドとパフォーマンスを比較しておきましょう。
今回は、先進国株式に投資ができるインデックスファンドとして人気が高いeMAXIS Slim先進国株式インデックスと、全世界株式に投資ができるインデックスファンドとして人気が高いeMAXIS Slim全世界株式（オールカントリー）とパフォーマンスを比較してみました。
※引用：ウエルスアドバイザー
どのファンドも米国株の比率が高いので、似たような値動きとなっていますが、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドが一番優れた成果を残しています。
これであれば、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドに投資をする価値があると言えますね。
| 年平均利回り | SBI・V・S&P500 | Slim オールカントリー |
| 1年 | +24.15% | +21.16% |
| 3年 | +19.03% | +15.78% |
| 5年 | ー | +19.22% |
| 10年 | ー | ー |
※2024年9月時点
アクティブファンドとのパフォーマンス比較
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドに投資をするかを検討するのであれば、アクティブファンドともパフォーマンスを比較しておきましょう。
投資信託は6000本以上ありますので、もっと優れたファンドが見つかるかもしれません。
今回は、北米ファンドで何度も優秀ファンド賞を受賞をしたことがあるアライアンス・バーンスタインの米国成長株投信Bコースと比較をしてみました。
※引用：ウエルスアドバイザー
全期間、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドがパフォーマンスで上回っており、この結果であれば、わざわざ高いコストを支払ったまで、米国成長株投信を選ばなくてもいいですね。
| 年平均利回り | SBI・V・S&P500 | 米国成長株投信 |
| 1年 | +24.15% | +24.04% |
| 3年 | +19.03% | +14.36% |
| 5年 | ー | +22.51% |
| 10年 | ー | +18.35% |
※2024年9月時点
最大下落率は？
投資信託は最低でも5～10年は投資をする気でなければ、投資をする意味がありませんが、その最大の障壁となりえるのが、資産の減少です。
特に20%や30%の下落相場を始めて経験すると、資産の減少額に耐えきれなくなり、本来手放すべきタイミングではないときに慌てて売却してしまいがちです。
そのため、事前にどの程度下落する可能性があるのかを知っておくことで、急落相場に遭遇しても、精神的に余裕を持って投資を続けられます。
それでは、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの最大下落率を調べてみましょう。
| 期間 | 下落率 |
| 1カ月 | ▲12.19% |
| 3カ月 | ▲19.17% |
| 6カ月 | ▲10.02% |
| 12カ月 | ▲6.11% |
※2024年9月時点
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの最大下落率は2020年1月～2020年3月で▲19.17%となっています。
最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を限りなく低くすることが可能です。
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 『愛称：SBI・V・S&P500』の評価まとめと今後の見通し
いかがでしょうか？
あなたは、世界三大投資家であるウォーレン・バフェットが彼の妻に「自分が死んだら、資金90%はS&P500インデックスに投資をせよ」という言葉を残しているのをご存じでしょうか？
バフェットの会社であるバークシャー・ハサウェイは年利20%以上の高パフォーマンスを出し続けていますが、常にS&P500(配当込)との投資成果を競い合わせており、いかにバフェットがS&P500を重要視していたかがわかります。
これは裏を返せば、S&P500に組み込まれるような米国の企業は時代を超えて、素晴らしい成果を上げているから、今後もそれを信じて投資をしましょう。ということです。
ポイント
S&P500は過去のどの15年間をとっても、年利4%以上の高いパフォーマンスを出していることからも、あなたがもし海外のインデックスファンドを探しているのであれば、S&P500に連動するインデックスファンドはぜひ一本選んでおいてください。
S&P500に連動するインデックスファンドは何本かありますが、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドはコストも最安値であり、パフォーマンスもほぼトップクラスなので、選んでおいて間違いない1本でしょう。
最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。
今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。
＞＞なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点
