eMAXIS Slim シリーズは多くの投資家から大人気となって
いますが、よく聞かれるのが、全世界株式(除く日本)と
全世界株式(オールカントリー)はどちらを選択するほうが
よいかという質問です。

 

もともとは全世界株式(除く日本)しかなかったのですが、
オールカントリーが出てきたことで、多くの投資家が
逆に迷うようになっています。

 

今日は、そんなeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)と
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)を比較
しながら、分析していきたいと思います。

 

 

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の基本情報

投資対象は?

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の投資対象は、日本を
除く先進国と新興国の株式で、MSCIオール・カントリー・
ワールド・インデックス(除く日本、配当込み、円ベース)に
連動する投資成果を目指します。

 

このベンチマークはMSCI Inc.が開発した指数で、日本を除いた
先進国(22か国)と新興国(24か国)から構成されており、
約2700銘柄で構成されています。

 

直近の組入構成比は、先進国と新興国の比率は83%、13%に
なっています。

 

そして先進国株式では米国株の比率が6割近く占めているのが
特徴です。

 

全世界と言いながらも、実態は米国株の比率が高く米国株式
市場の影響を受けやすくなっています。

 

新興国株式ではケイマン諸島の比率が高いですが、これは実質
中国株だと思っておいて問題はありません。

 


※引用:マンスリーレポート

 

インデックスファンドにおいては、ベンチマークの推移を確認
しておかなければいけません。

 

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本、
配当込み、円換算)の過去の利回りを見てみましょう。

 

ご覧の通り、どの期間で見ても平均利回りで5%以上となっており、
今後も安定的に高い利回りが期待できそうであることがわかります。

 

コロナショックのようなイベントがあっても慌てずに保有を続ければ
しっかりプラスが出ることが証明されていますね。

平均利回り
1年 1.0%
3年 5.3%
5年 4.5%
10年 12.2%
15年 7.0%
20年 5.3%
30年 7.2%

※引用:わたしのインデックス

 

純資産総額は?

続いて、eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の純資産総額は
どうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、
あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

 

インデックスファンドの運用において、純資産総額というのも
見るべきポイントです。

 

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を
入れ替えることができず、インデックスから乖離してしまう
リスクがあります。

 

また純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性があります。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

 

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)は下図のように2018年の
新規設定以来、純資産総額を伸ばしており、現在の純資産総額は
約200億円となっています。

 

着実に純資産を積み上げており、今後もこの傾向は続くでしょう。

 


※引用:マンスリーレポート

 

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

 

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高く
なるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断を
しなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

 

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス連動型の
ファンドは運用会社各社が作っていますが、運用リターンは
ベンチマークに連動するため、どこも差がつきません。

 

そうすると、実質コストの部分で良し悪しを決めることになる
わけです。

 

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の実質コストは0.201%と
信託報酬と比べるとかなり高くなっています。

 

信託報酬と比較して2倍近くになっていますが、それでも
0.2%台で投資ができるのであれば、安いものですね。

購入時手数料 0
信託報酬 0.1144%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 0.201%(概算値)

※引用:最新運用報告書

 

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の評価分析

基準価額の推移は?

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)の基準価額の推移を見て
みると、2020年までは大きく下落しながらも上昇してきましたが、
コロナショックで、一時は30%近く下落しました。

 

今回はたまたますぐに戻ってきましたので、大きな損失には
繋がらなかったですが、世界に分散投資をしていても、
急落相場ではあまり対策がないことがわかったのではないでしょうか。

 


※引用:モーニングスター

 

利回りはどれくらい?

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の利回りを見てみましょう。

 

半年前までは27.52%あった利回りも、1.50%となっています。

 

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り 2020年1月 2020年7月
1年 27.52% 1.50%
3年
5年
10年

※2020年7月時点

 

同カテゴリー内における利回りランキング(上位●%)の変化

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)は、日本を除く
国際株式カテゴリーに属しています。

 

投資をするのであれば、同カテゴリーでも優秀なパフォ
ーマンスのファンドに投資すべきですので、同カテゴリー
内でのパフォーマンスのランキングを調べました。

 

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)は、コロナ前から
平均的な順位で、コロナ後も順位はほとんど変わっていません。

 

世界的にどのファンドも大きく損失を出したことがわかります。

平均利回り(上位●%) 2020年1月 2020年7月
1年 50% 51%
3年
5年
10年

※2020年7月時点

 

年別のパフォーマンスは?

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の年間パフォーマンスを
見てみると、2019年は27.52%のプラスと絶好調でした。

 

2020年はパッとしませんが、すでにコロナ前の水準にまで
かなり戻してきていますので、ここから注目です。

年間利回り
2020年 ▲5.21%(1-6月)
2019年 27.52%
2018年

※2020年7月時点

 

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

 

類似ファンドとのパフォーマンス比較

インデックスファンドに投資をするのであれば、類似の
ベンチマークを採用しているインデックスファンドと
パフォーマンスの比較は不可欠です。

 

今回は、あなたも気になっているであろうeMAXIS Slim
全世界株式(オールカントリー)
楽天・全世界株式
インデックスファンド
の2本とパフォーマンスを比較しました。

 


※引用:モーニングスター

 

まず、eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)との
比較でみると、eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)の方が
パフォーマンスが高くなっています。

 

これはもうシンプルに日本株は全体のパフォーマンスを下げて
いる要因であるということです。日本人の我々からすると、
少し残念な気持ちになります。

 

一方、楽天・全世界株式インデックスファンドとの比較では、
大きく差をつけています。

 

ここから、全世界の株式に分散投資をするのであれば、
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)は選択肢として、間違って
いないことがわかります。

 

アクティブファンドとのパフォーマンス比較

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)への投資を検討するのであれば、
同じように全世界の株式に投資ができるアクティブファンドと
比較をしておいても損はありません。

 

今回は、世界の株式に分散投資ができるアクティブファンド
として、非常に人気の高いセゾン 資産形成の達人ファンド
比較をしました。


※引用:モーニングスター

 

ここでも、eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)はパフォー
マンスでセゾン 資産形成の達人ファンドを上回っています。

 

この結果からするにeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)は
十分に投資対象として候補になりますね。

 

他の指数に連動するインデックスファンドとのパフォーマンス比較

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)への投資を検討する上で、
他の指数に連動するファンドと比べてパフォーマンスはどうなのか
と気になる人もいると思います。

 

そこで、日経225に連動するeMAXIS Slim国内株式(TOPIX)、新興国の
代表的な指数に連動するeMAXIS Sim 新興国株式インデックス
先進国の代表的な指数に連動するeMAXIS Slim 先進国株式
インデックス

 

最後に米国の代表的な指数であるS&P500に連動するeMAXIS Slim
米国株式(S&P500)
を比較しました。


※引用:モーニングスター

 

明らかにeMAXIS Slim国内株式(TOPIX)eMAXIS Sim
新興国株式インデックス
が劣っています。

 

そして、残りの3ファンドで比較をすると、やはり、
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)が1つ頭が飛びぬけています。

 

eMAXIS Slim先進国株式インデックスとeMAXIS Slim 全世界株式
(除く日本)がほぼ同じようなパフォーマンスになっている
ようです。

 

個人的な意見としては、米国株式一択でも良いと思いますが、あとは
自分が長期で平常心で運用するには、どのファンドを保有していれば、
安心して投資ができるかと言う軸でファンドを選択してください。

 

最大下落率は?

投資を始めようとしている、もしくは始めたばかりの人が
気になるのが、最大どの程度、資産が下落する可能性がある
のかという点かと思います。

 

まだ設定来の期間が短いですが、2020年1月~3月の3カ月間で
最大22.21%下落しています。

 

全世界の株式に分散したとしても、投資対象が株式である限り
この程度の下落は覚悟しておいてください。

 

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまう
かもしれません。

 

しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れ
の可能性を限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲15.64%
3カ月 ▲22.21%
6カ月 ▲13.34%
12カ月 ▲12.33%

※引用:2020年7月時点

 

積立NISAとiDeCoの対応状況は?

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)の積立NISAとiDeCoの
対応状況を確認しておきましょう。

 

つみたてNISAおよびiDeCoともに対応可能な状態です。

 

投資をするのであれば、これらのサービスを有効活用したいですね。

つみたてNISA iDeCo
SBI証券(セレクトプラン)

※2020年7月時点

 

評判はどう?

続いて、eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の評判を見ていきたい
と思います。評判をみる指標としては、ファンドへの資金流出入額が
参考になります。

 

資金が流入しているということは多くの投資家がファンドを購入して
いるということなので、評判が良いということになります。

 

2018年3月の新規設定以来、毎月資金流入しており、日本を除く
全世界の銘柄にこれ一本で投資ができるということで、今後も
人気は継続するでしょう。


※引用:モーニングスター

 

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の評価まとめと今後の見通し

ブロガーが選ぶファンド・オブ・ザ・イヤーで見事1位を獲得した
楽天・バンガード・全世界株式が注目を浴びたので、それに負けじ
と作ったのがeMAXIS Slim全世界株式(除く日本)です。

 

このファンドはiDeCoでも採用されており、超低コストで
あること、全世界に分散投資ができるので、今後さらに
多くの投資家から注目を浴びると思います。

 

ただし、直近では日本株も含めたeMAXIS Slim 全世界
(オールカントリー)も登場しており、投資家からすると、
何が違うのかよくわからなくなってきているのも事実。

 

パフォーマンスだけを見ると、eMAXIS Slim 全世界株式
(除く日本)のほうが上回っていますが、日本も含めて投資
をしたいという人のほうが全体としては多いようです。

 

eMAIXS Slim全世界株式(除く日本)の使い方としては、
日本株だけはより高いパフォーマンスが期待できる
アクティブファンドに投資をするのがよいでしょう。

 

日経225に含まれるような大型株がよければ、
スパークスの厳選投資がいいですし、もっとリターンを
追求していきたいということであれば、

 

東京海上アセットの東京海上・ジャパン・オーナーズ
株式オープン
あたりに投資をしてみてはいかがでしょうか?

 

こうすることで、eMAIXS Slim全世界株式(オールカントリー)
を大きく上回る運用が可能になるはずです。

 

 

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点