独立系の運用会社といえば、ひふみ投信のレオスキャピタルやセゾン グローバルバランスのセゾン投信が有名ですが、その次くらいに有名なのが、コモンズ投信です。

コモンズ、セゾン、レオスは「長期投資を日本に根付かせたい!」という共通の思いから、草食投資隊というチームを結成し、コツコツ、ゆったり、ハラハラしない投資を全国各地でセミナーで伝えています。

実際に、コモンズ、セゾン、レオスの顧客というのは、長期投資を前提に投資をしていることから、他の証券会社や銀行経由で投資信託を購入している投資家よりもはるかにプラスのリターンが出ています。

今日は、そんなコモンズ投信のコモンズ30ファンドを徹底分析していきます。

「コモンズ 30ファンドって投資対象としてどうなの?」

「コモンズ 30ファンドって持ってて大丈夫なの?」

「コモンズ 30ファンドより良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、悩みは解消すると思います。


コモンズ 30ファンドの基本情報

投資対象は?

コモンズ 30ファンド の投資対象は真のグローバル企業を中心に30社程度を厳選し、投資をしていきます。以下の図のように、収益力、競争力、経営力、対話力、企業文化などを軸に企業の選別を行っていきます。


※引用:交付目論見書

ポートフォリオの比率の見せ方が他の運用会社とは違い、未来のテーマ別に分類されています。将来性のあるテーマに幅広く分散投資をしていることがわかります。


※引用:マンスリーレポート

続いて、コモンズ 30ファンドの組入銘柄を見ていきましょう。

海外でも競争力のある企業を選別していることから、組入銘柄の上位10社を見てみると、あなたも名前を聞いたことのある企業が多いのではないでしょうか。


※引用:マンスリーレポート

ファンドの特徴は?

コモンズ30ファンドの30には2つの意味での30があります。

1つは組入銘柄が30ということ。もう一つが30年という長い目線で長期投資をしていくという想いを込めています。

確かに長期投資をしている投資家はプラスのリターンを残せていますし、長期投資をお客様とともにと言うメッセージはささる投資家も多いと思います。

ただ、運用会社目線でみれば、ファンドのパフォーマンスだけで比較をされては、資金の流出入が激しくなるので、コモンズ30ファンドで長期投資をしてもらうことでお預かりする資産の総額を安定してい増やしていきたいという想いがあるのでしょう。

後述しますが、確かにコモンズ投信で運用している投資家はプラスのリターンが出ているのかもしれませんが、明らかにインデックスファンドに劣後しますので、投資する前にパフォーマンスの比較は必須です。

※引用:コモンズ投信HP

つみたてNISAとiDeCoの対応状況は?

コモンズ 30ファンドのつみたてNISAとiDeCoの対応状況を確認しておきましょう。つみたてNISA、iDeCoともに取り扱いがあるので、投資をする場合は、積極的に活用していきましょう。

つみたてNISA iDeCo
SBIベネフィット・システムズ、楽天証券

※2022年10月時点

純資産総額は?

投資を検討するうえで、純資産総額は必ず確認するようにしてください。

純資産総額は大きいほうが、ファンドマネージャーが資金を運用する際に効率よくできたり、保管費用や監査費用が相対的に低くなりますので、コストが低く抑えられます。

また投資信託の規模が小さくなると運用会社自体がその投資信託に力を注がなくなりパフォーマンスが悪くなることもありますので注意が必要です。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

コモンズ 30ファンド の直近の純資産総額は350億円です。着実に純資産を増やしていることはわかりますが、さすがに10年以上運用していて、この規模の純資産というのは物足りなさを感じてしまいます。ただ、規模としては問題ありません。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

投資信託には、購入時の手数料や信託報酬の他にも費用がかかっていることをご存知ですか?

これを実質コストと言いますが、実質コストには、株式売買手数料や有価証券取引税、監査費用などが含まれています。特に純資産総額が小さいときには、信託報酬より実質コストがかなり割高になっている場合もあるので、注意が必要です。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

コモンズ 30ファンド の実質コストは1.207%とアクティブファンドとしては割安ですが、近年の超低コストインデックスファンドと比較をすると、まだまだ割高な水準です。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 なし
信託報酬 1.078%(税込)
信託財産留保額 なし
実質コスト 1.207%(概算値)

※引用:最新運用報告書

「ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?」と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

コモンズ 30ファンドの評価分析

基準価額をどう見る?

コモンズ 30ファンドの基準価額はコロナショックで大きく下落した以降は、2021年までは上昇を続けました。ただ、2022年以降はゆるやかに下落基調となっています。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

コモンズ 30ファンド の直近1年間の利回りは▲10.87%です。3年・5年・10年平均利回りは、約6%以上で運用ができているので、悪くないですね。

投資信託は長期保有が前提ですので、短期の利回りはあまり気にしなくても構いません。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 ▲10.87%
3年 +9.70%
5年 +5.67%
10年 +12.17%

※2022年10月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している国内大型株式ファンドランキング

同カテゴリー内での利回りランキングは?

コモンズ 30ファンド は、国内大型ブレンドカテゴリーに属しています。

投資をするのであれば、同じカテゴリーでも優秀なパフォーマンスのファンドに投資をすべきなので、同カテゴリー内でのパフォーマンスのランキングは事前に調べておいて損はありません。

コモンズ 30ファンドは3年平均以外は、平均以下にランクインしており、ほかにもっと優秀なファンドが多数あることがわかります。

上位●%
1年 52%
3年 19%
5年 57%
10年 73%

※2022年10月時点

年別の利回りは?

コモンズ 30ファンド の年別のパフォーマンスも見てみましょう。

2018年、2022年はマイナスとなっていますが、それ以外の年でしっかりとプラスのリターンを残しています。これくらい安定してプラスの運用がなされていると投資家としては安心して長期投資を続けられますね。

ただ、同カテゴリーの中では平均以下のパフォーマンスなので、その点は理解しておいてください。

年間利回り
2022年 ▲11.10%(1-9月)
2021年 +17.64%
2020年 +15.54%
2019年 +19.23%
2018年 ▲16.92%
2017年 +25.02%
2016年 +4.16%
2015年 +8.77%

※2022年10月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

インデックスファンドとの利回り比較

コモンズ 30ファンドに投資を検討する上で、より低コストで運用ができるインデックスファンドとの利回りを比較しておいて損はありません。

今回は日経225に連動するニッセイ 日経225インデックスファンドと利回りを比較してみました。


※引用:モーニングスター

2021年まではかなり競っていましたが、2021年後半以降、コモンズ30ファンドがパフォーマンスで優位となっています。

さらに長期の利回りを比較してみるとどうでしょうか?

コモンズ30 ニッセイ日経 225F
1年 ▲10.87% ▲10.29%
3年 +9.70% +7.77%
5年 +5.67% +6.77%
10年 +12.17% +13.08%

※2022年10月時点

5年、10年の長期の利回りを比較すると、ニッセイ 日経225インデックスファンドが上回っていることがわかります。これでは積極的に投資はおすすめできませんね。

アクティブファンドとの利回り比較

コモンズ 30ファンドのようなアクティブファンドに投資をするのであれば、他のアクティブファンドと利回りを比較してから投資をしても遅くはありません。

今回は、国内のアクティブファンドで有名なスパークスの新・国際優良日本株ファンド『厳選投資』と比較をしました。


※引用:モーニングスター

2021年まではスパークスの厳選投資のほうがパフォーマンスで上回っていましたが、2022年に入ってからは、コモンズ30ファンドがパフォーマンスで優位となっています。

さらに長期の利回りを比較してみるとどうでしょうか?

コモンズ30 厳選投資
1年 ▲10.87% ▲22.13%
3年 +9.70% +5.38%
5年 +5.67% +5.59%
10年 +12.17% +16.29%

※2022年10月時点

長期の利回りで比較すると、10年平均のみコモンズ30ファンドが利回りで負けています。

このように、単にファンドの利回りを見るだけでなく、他のアクティブファンドとパフォーマンスを比較すると、投資判断がより正確にできるようになります。

最大下落率は?

コモンズ 30ファンド に投資をする前に、最大でどの程度下落する可能性があるのかを知っておくことは非常に重要です。どの程度下落する可能性があるかを把握しておけば、大きく下落した相場でも落ち着いて保有を続けられるからです。

それではここでコモンズ 30ファンド の最大下落率を見てみましょう。

期間 下落率
1カ月 ▲11.34%
3カ月 ▲19.84%
6カ月 ▲16.10%
12カ月 ▲18.50%

※2022年10月時点

コモンズ30の最大下落率は2018年10月~12月の3カ月で20%となっています。リーマンショックのあとに組成されている関係で、まだ耐えられそうな下落率にはなっていますね。

とは言っても、やはり大きく下落して損はしたくないのも事実。以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

評判はどう?

それでは、コモンズ 30ファンド の評判はどうでしょうか?

ネット等で口コミを調べることもできますが、資金の流出入を見ることで、評判がわかります。評判がよければ、資金が流入超過になりますし、評判が悪くなっていれば、資金が流出超過になります。

コモンズ 30ファンドはほぼ毎月資金が流入しており、評判は良いようです。やはり、全国でセミナーをしたり、投資家との対話を重視することで、顧客との関係性を作っているのが大きいですね。


※引用:モーニングスター

コモンズ 30ファンドの評価まとめと今後の見通し

6000本以上のファンドがあると、どうしても自分のファンドのパフォーマンスがいまいちだと他のファンドが良く見えてしまいます。

もちろん粗悪なファンドを選んでしまっていては話になりませんが、あなたが資産を増やすためにはパフォーマンスの良いファンドにコロコロ乗り換えるのではなく、中長期で同じファンドに投資をすることです。

そういう意味ではコモンズ30ファンドのコンセプトはわかりやすく、年5%程度の利回りであれば、今後も十分期待ができます。

一方で、さきほども比較をしたとおり、低コストのインデックスファンドにパフォーマンスで劣っているのも事実。あえて、コモンズ30ファンドに投資をするメリットは感じません。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。

>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点