モーニングスターのファンド・オブ・ザ・イヤー2015で最優秀賞を受賞してから、
爆発的な人気を見せていたグローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド『健次』。

ヘルスケア・バイオといったまさに将来性がありそうな分野に特化したファンドですが、
実際のところはどうなのでしょうか?

今日は、投資信託『健次』について徹底的に分析していきます。

グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド『健次』の基本情報

投資対象は?

まず投資対象は、世界主要先進国市場のヘルスケア・バイオ関連企業の株式です。
主に、製薬、バイオテクノロジー、医療製品、医療・健康サービスの4分野に
分散投資をしていきます。

先進国を中心とした高齢化の進展や新興国の経済成長に伴う医療の発達により、
こういったテーマはの株式は注目を集める可能性は高いですね。


※引用:交付目論見書

グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド『健次』』は、
現在65銘柄に投資をしており、その上位を見てみると、
圧倒的に医薬品メーカーが多いことがわかります。

世界最先端の製薬メーカーが名を連ねていますね。


※引用:マンスリーレポート

運用の体制は?

株式の実質的な運用は、ウエリントン・マネージメント・カンパニー・エルエルピー
が行います。ウエリントンはヘルスケア部門では、世界最大規模のファンドの運用を
行っています

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、
あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬコスト増を生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド『健次』は現在、約1600億円ほどの
規模になっていますので、心配は全く必要ありません。


※マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド『健次』の実質コストは2.41%と
異常に高くなっています。購入時手数料もかかることを考えると、この時点で
手を出してはいけないファンドですね。

購入時手数料 3.24%(税込)※上限
信託報酬 2.376%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 2.41%(概算値)

※第29期 運用報告書(決算日2018年8月27日)

グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド『健次』の評価分析

基準価額をどう見る?

健次の基準価額は9700円程度となっています。
注目すべきは1月末と10月末の暴落時にどのように対応できていたかという点ですが、
両方とも大きく下げています。下げないのは難しいですが、そこからどれだけ早く、
立て直せているかは重要なポイントです。

昨年は大きく伸ばしている株式ファンドが多い中で、あまり基準価額が伸びていないので、このあたりも純資産総額が減っている要因でしょう。


※引用:モーニングスターWEBサイト

利回りはどれくらい?

続いて、グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド『健次』の利回りを見ていきます。
直近1年間の利回りは+3.73%、3年平均利回りが▲0.21%、
10年平均利回りが13.96%となっています。

5年、10年の長期ではランキングでもかなり上位にいますが、ここ3年くらいのパフォーマンスが優れません。このような場合は、直近で体制や運用方針に変更があった可能性があるので注意が必要です。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法


※引用:モーニングスターWEBサイト

四半期別の運用パフォーマンスは?

続いて、グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド『健次』の四半期別のパフォーマンスを見てみましょう。2016年は大きく下落しましたが、それ以外の年では、10%超のパフォーマンスとなっています。

※引用:モーニングスターWEBサイト

最大下落率はどれくらい?

投資をするにあたって、気にあるのがどの程度下落するかでしょう。

標準偏差である程度は理解できるものの、やはり実際に下落したかは気になります。
投資信託『健次』は2007年12月~2008年11月までの1年間で-40.66%下落しました。

ファンドの運用においては、大きく下落することもありますが、長期保有をすることで
しっかりプラスのリターンが出ていますので、くれぐれもパニック売りはしないようにしてください。

※引用:モーニングスターWEBサイト

分配金の推移は?

分配は年2回(2月、8月)に行われています。2014年、2015年には3000円近くの高額分配が
ありましたが、2016年、2017年は分配金はありませんでした。

2018年になり、660円の分配がされていますが、直近はパフォーマンスもいまいちなので、
今後の大きな分配金は期待しないほうがよいでしょう。

評判はどう?

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、
月次の資金流出入額でしょう。

資金が流出しているということは、それだけこのファンドを解約している人が多い
ということなので、評判が悪いということです。

投資信託『健次』は2016年以降、毎月資金が流出しており、あまり評判はよくないようです。
昨年もそうでしたが、パフォーマンスが優れないため、仕方ないですね。

※引用:モーニングスターWEBサイト

投資信託『健次』の今後の見通し

今後、世界的に高齢化が進む中で、医療費の増加はますます問題となってきます。
また新興国でも経済成長により、所得水準の上昇と人口増加により、医療費は増大するでしょう。

また遺伝子治療などバイオテクノロジーの進化により、今まで治療ができなかった病気の治療
といった広がりも期待できます。マーケットとしては間違いなく伸びしろがある分野ですね。

ただ、製薬企業は特にそうですが、莫大な資金と時間を投じた研究開発がうまく行かず
中止となってしまったりすると、株価が大きく下落する要因になります。

直近で、基準価額が伸び悩んだ理由も、製薬メーカーの臨床試験の結果が思わしくなかった
ことも1つの要因となっています。将来性はあると思いますが、新薬の開発状況など
確認しながら、慎重に投資を検討したいファンドです。