2018年に入ってから、毎月大きく資金が流入し始めている世界インパクト投資ファンド
『Better World』。

社会貢献度が高い仕事というのは、どうしても儲けが少ないと思われがちですが、
社会貢献度も高く、経済的利益も大きい分野に対して投資をしていくファンドが
注目を集め始めました。

今日は世界インパクト投資ファンド『Better World』について徹底的に分析していきます。

世界インパクト投資ファンド『Better World』の基本情報

投資対象は?

投資対象は主として、世界の株式の中から社会的な課題の解決にあたる
革新的な技術やビジネスモデルを有する企業に投資を行います。

世界インパクト投資ファンド『Better World』では、「衣食住の確保」
「生活の質向上」「環境問題」の3つのカテゴリーを対象に10の投資テーマを設け、
銘柄選定を行っていきます。

組入銘柄の構成比率を見ると、「衣食住の確保」が約4割、「生活の質向上」が約3割、
「環境問題」が約3割の比率となっています。

※2018年10月時点

では、もう少し具体的にイメージができるように実際の組み入れ銘柄を見てみましょう。
現在は66銘柄で構成されています。

1位のアバングリッドは風力、水力、太陽光など再生可能エネルギーの発電や供給により、
CO2の排出量削減に貢献しています。

2位のゾエティスは家畜やペット向けの医薬品、抗寄生虫薬など300以上の製品ラインを有し、
100以上の国で事業を展開しています。

3位のパグセグロデジタルはブラジルの小規模商店向けに安全かつ簡単で、手ごろな
価格帯の電子決済サービスを提供しています。

運用体制は?

実質的な運用は、ウエリントン・マネージメント・カンパニー・エルエルピーが行います。
ウエリントンは1928年設立の米国で最も歴史のある大手独立系運用会社です。
50か国以上の機関投資家向けに米国ならびにグローバルの株式・債券の運用を行っています。

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、
あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

世界インパクト投資ファンド『Better World』は、ここ1年で純資産を大きく
伸ばしており、現在は400億円ほどとなっています。規模としては全く問題ありませんね。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

世界インパクト投資ファンド『Better World』の実質コストは2.6%と異常に高くなっており
注意が必要です。内訳を確認すると、株式の売買回転率が高く、銘柄の入れ替えに伴うコストが
多くかかっているようです。

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 1.944%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 2.60%(概算値)

※第4期 運用報告書より(決算日2018年8月10日)

世界インパクト投資ファンド『Better World』の評価分析

基準価額をどう見る?

現在の世界インパクト投資ファンド『Better World』の基準価額は約10300円となっています。
2月、8月で分配金を出しているため、このよう推移をしていますが、分配金再投資の
基準価額(青線)の推移を見ると、2107年は非常に好調でしたが、2018年1月の
市場の大暴落以降は、パフォーマンスが奮っていないことがわかります。

利回りはどれくらい?

世界インパクト投資ファンド『Better World』の直近1年間の利回りは+8.13%となっています。
カテゴリー内では、102位となっており、良くもなく悪くもなくといった結果です。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

※2018年10月時点

四半期別のパフォーマンスは?

世界インパクト投資ファンド『Better World』のパフォーマンスを四半期別見てみましょう。
2018年はかなり苦戦していることがわかりますね。

分配金の推移は?

つづいて分配金の推移を見ていきましょう。
分配は毎年2月、8月の2回行われます。2017年は2月に1100円、8月に1000円と
高額の分配がされました。

2018年2月も700円となっており、高い分配が行われていましたが、8月の分配金は150円と
なっており、2018年の運用がうまくいっていなかったことを象徴しています。

ただ、タコ足配当ではなく、ファンドの運用で増えた利益を分配していますので、
健全な運用がされているといえます。

評判はどう?

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、
月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは、それだけこのファンドを購入している人が多い
ということなので、評判が良いということです。

世界インパクト投資ファンド『Better World』は2018年に入り、急に資金が大きく
流入し始めており、人気を集めています。

健全に高い分配金を出していることが多くの投資家から高評価を得ているようですが、
今年のパフォーマンスを見る限り、そこまで評判が良くなる理由はよくわかりませんね。

世界インパクト投資ファンド『Better World』の今後の見通し

テーマとしては、社会意義もあり、共感する部分もあるのですが、
やはり投資という目線で見れば収益を重視するべきだと思います。

世界インパクト投資ファンド『Better World』は実質コストも異常に高いですし、
高い分配金がでているとはいえ、他にもっとパフォーマンスのよいファンドが
多数存在しています。

高いコストを払ってまで投資をするに値するファンドだとは思えません。