2018年は非常に好調だった、世界インパクト投資ファンド『Better World』。

社会貢献度が高い仕事というのは、どうしても儲けが少ないと
思われがちですが、社会貢献度も高く、経済的利益も大きい分野に
対して投資をしていくファンドが注目を集め始めました。

今日は世界インパクト投資ファンド『Better World』について
徹底的に分析していきます。

世界インパクト投資ファンド『Better World』の基本情報

投資対象は?

投資対象は主として、世界の株式の中から社会的な課題の解決に
あたる革新的な技術やビジネスモデルを有する企業に投資を行います。

世界インパクト投資ファンド『Better World』では、「衣食住の確保」
「生活の質向上」「環境問題」の3つのカテゴリーを対象に10の投資
テーマを設け、銘柄選定を行っていきます。

組入銘柄の構成比率を見ると、「衣食住の確保」が約4割、
「生活の質向上」が約3割、「環境問題」が約3割の比率となっています。


※引用:マンスリーレポート

組入銘柄数は約50銘柄で、国別の構成比を見てみると、
約50%がアメリカとなっており、次いで、ブラジル、フランス、
オランダが続きます。


※引用:マンスリーレポート

運用体制は?

実質的な運用は、ウエリントン・マネージメント・カンパニー・
エルエルピーが行います。

ウエリントンは1928年設立の米国で最も歴史のある大手独立系運用会社
です。50か国以上の機関投資家向けに米国ならびにグローバルの株式・
債券の運用を行っています。

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む
可能性がありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

世界インパクト投資ファンド『Better World』は、2018年以降
純資産の伸びが停滞しており、現在は400億円ほどとなっています。
規模としては全く問題ありませんね。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなる
のが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければ
なりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

世界インパクト投資ファンド『Better World』の実質コストは2.23%と
前期と比べるとまだまともな水準になりましたが、それでも、かなり
割高であることに変わりはありません。

内訳を確認すると、株式の売買回転率が高く、銘柄の入れ替えに
伴うコストが多くかかっているようです。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.3%(税込)
信託報酬 1.98%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 2.23%(概算値)

※引用:最新の運用報告書

実質コストを加味しても、世界インパクト投資ファンドよりはるかに優れた海外株式ファンドランキング

世界インパクト投資ファンド『Better World』の評価分析

基準価額をどう見る?

現在の世界インパクト投資ファンド『Better World』の基準価額は
約10700円となっています。

2018年1月に高値を付けて以来、なかなかその水準まで戻すことが
できていません。分配金を払い出してしまっていることも影響して、
もとの水準まで戻すのにはまだまだ時間を要しそうです。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

世界インパクト投資ファンド『Better World』の直近1年間の
利回りは▲0.84%となっています。マイナスの利回りですが、
海外株式カテゴリー内では上位3割に入っていますので、決して悪い
わけではありません。

3年平均利回りでは10%を超えてきており、同カテゴリー内でも
上位3割に入っていますので優れていると言えます。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲0.84% 29%
3年 +11.24% 25%
5年
10年

※2019年10月時点

標準偏差は?

標準偏差は基準価額の変動が大きのか小さいのか他のファンドと
比較する上で役に立ちます。

世界インパクト投資ファンド『Better World』の標準偏差を
見てみると、同カテゴリー内では上位30%程度に位置しています。

日経平均と連動するインデックスファンドの標準偏差が3年平均で
だいたい14~15ですので、同程度の値動きをすることがわかります。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 19.82 36%
3年 13.36 32%
5年
10年

※2019年10月時点

年別のパフォーマンスは?

世界インパクト投資ファンド『Better World』のパフォーマンスを
年別のパフォーマンスを見てみましょう。

2018年は大きくマイナスとなりましたが、2017年、2019年はしっかりと
プラスのリターンを確保できています。

年間利回り
2019年 +16.00%(1-9月)
2018年 ▲14.62%
2017年 +30.45%
2016年

※2019年10月時点

類似ファンドとのパフォーマンスの差は?

アクティブファンドに投資をするのであれば、より低コストで
投資ができるインデックスファンドよりもパフォーマンスが優れ
ていることが不可欠です。

世界インパクトファンドは米国株式の比率が50%程度なので、
ニッセイ 外国株式インデックスと比較してみることにします。

結果は、ほとんどの期間でニッセイ外国株式インデックスの勝利です。
これでは、あえて世界インパクトファンドに投資をするメリットが
ありませんね。


※引用:モーニングスター

分配金の推移は?

つづいて分配金の推移を見ていきましょう。分配は毎年2月、8月
の2回行われます。

2017年は2月に1100円、8月に1000円と高額の分配がされました。

2018年2月も700円となっており、高い分配が行われていましたが、
8月の分配金は150円となっており、2018年の運用がうまくいって
いなかったことを象徴しています。

2019年は2018年の運用の影響を受けたこともあり、残念ながら
0円でした。

ただ、タコ足配当ではなく、ファンドの運用で増えた利益を
分配していますので、健全な運用がされているといえます。

分配金
2019年 0円
2018年 850円
2017年 2,100円
2016年

※2019年10月時点

評判はどう?

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知る
うえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは、それだけこのファンドを購入
している人が多いということなので、評判が良いということです。

世界インパクト投資ファンド『Better World』は2018年に入り、
急に資金が大きく流入し始めており、人気を集めました。

しかし、2019年にはいり、分配金も出なくなったことから、
分配金目当ての投資家の資金が流出しており、直近では評判が
悪化しています。


※引用:モーニングスター

世界インパクト投資ファンド『Better World』の今後の見通し

近年、ESG投資は非常に注目を集めており、色々な場所で、
運用会社は販売会社がセミナーを行っています。

テーマとしては、社会意義もあり、共感する部分もあるのですが、
やはり投資という目線で見れば収益を重視するべきだと思います。

今後も1桁中盤から後半の利回りは期待できると思いますが、
世界インパクト投資ファンド『Better World』は実質コストも
異常に高いですし、高い分配金がでているとはいえ、他にもっと
パフォーマンスのよいファンドが多数存在しています。

何より、インデックスファンドにパフォーマンスで負けてしまって
いるようでは投資をする意味がありません。

これを機会に投資先を見直すことをおすすめします。

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