ひふみ投信で一世風靡したレオスキャピタル。今までは国内株式がメインであり、海外株式にはほとんど手を出していませんでしたが、ついに世界株ファンドが登場しました。

すでに2000億円近く集まっており、非常に人気高いファンドです。

今日は、ひふみワールド+(プラス)を独自目線で徹底分析していきます。

「ひふみワールド+(プラス)って投資対象としてどうなの?」

「ひふみワールド+(プラス)って持ってて大丈夫なの?」

「ひふみワールド+(プラス)より良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、悩みは解消すると思います。


ひふみワールド+(プラス)の基本情報

投資対象は?

ひふみワールド+(プラス)の投資対象は日本を除く世界各国の株式です。

長期的な産業のトレンドを勘案しつつ、経営方針や戦略といった数値に現れない定性情報と財務指標や株価指標といった数値で計算できる定量情報を総合的に判断して、銘柄を選定します。


※引用:交付目論見書

日本で販売されている海外ファンドの多くは、すでに海外で運用されているファンドに投資をする所謂ファンドオブファンズ方式が大半を占めます。

なぜなら、自分たちで海外の現地まで赴き、経営者と面と向かって情報交換していては、時間もコストも大きく膨れ上がるからです。一方、レオスの場合はひふみプラスと同じように「足で情報を稼ぐ」ことに重点を置いています。

ですので、海外だからと言って、レオスの強みを生かし、現地まで赴き、取材をして銘柄を選定しているという点は大きな特徴と言えます。日本では、足で情報を稼ぐ戦略が功を奏して、パフォーマンスも非常に優れていますが、果たして海外でも同じノウハウが通じるのか注目ですね。

ひふみワールド+(プラス)の現在の組入銘柄は207銘柄で、構成比率は以下のようになっています。


※引用:マンスリーレポート

さて、足で情報を稼いでいるレオスキャピタルは果たして、どのような銘柄に投資をしているのでしょうか。

ひふみ投信時代は米国の無難な銘柄にしか投資をしていなかったので、その辺りが気になります。

実際の中身を見てみると、著名な企業が多いものの、アマゾン、フェイスブックといったどこのファンドでも入っているような銘柄ではないので、その点は期待が持てますね。


※引用:マンスリーレポート

つみたてNISAとiDeCoの対応状況は?

ひふみワールド+(プラス)のつみたてNISAとiDeCoの対応状況ですが、残念ながら、まだどちらも対応されていません。

つみたてNISA iDeCo
× ×

※2022年10月時点

純資産総額は?

続いて、ひふみワールド+(プラス)の純資産総額はどうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

純資産総額は大きいほうが、ファンドマネージャーが資金を運用する際に効率よくできたり、保管費用や監査費用が相対的に低くなりますので、コストが低く抑えられます。

また投資信託の規模が小さくなると運用会社自体がその投資信託に力を注がなくなりパフォーマンスが悪くなることもありますので注意が必要です。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

ひふみワールド+(プラス)はすでに約2000億円まで成長しており、非常に人気が出ています。さすがひふみ投信で人気を得ていただけありますね。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

ひふみワールド+(プラス)の実質コストは2.016%とかなり割高です。

ひふみシリーズのブランド力があるため、あまり気にせず、投資をしている人も多いと思いますが、購入時手数料もしっかり3.3%取られますので、慎重に投資するかは検討する必要があります。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.3%(税込)※上限
信託報酬 1.628(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 2.016%※概算値

※引用:最新運用報告書

「ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?」と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

ひふみワールド+(プラス)の評価分析

基準価格の推移は?

ひふみワールド+(プラス)は設定してすぐにコロナショックが起きたため、一時は8000円を割り込んでいました。

しかし、その後は2021年末まで着実に基準価額を伸ばし、2022年に入り勢いが止まっています。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

つづいて、ひふみワールド+(プラス)の運用実績を見てみましょう。

直近1年間の利回りは▲8.61%となっています。まだ運用期間が短いこともあり、この利回りだけでは判断がつきませんね。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 ▲8.61%
3年
5年
10年

※2022年10月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している海外株式ファンドランキング

同カテゴリー内での利回りランキングは?

ひふみワールド+(プラス)は、日本を除くグローバル株式カテゴリーに属しています。

パフォーマンスが良く見えても、実はもっと優れたファンド見つかることもありますので、同カテゴリー内でのパフォーマンスは必ず比較するようにしてください。

ひふみワールド+(プラス)は下位10%に位置しています。思った以上に直近1年間のパフォーマンスは良くないことがここからわかります。

上位●%
1年 90%
3年
5年
10年

※2022年10月時点

年別の運用利回りは?

つづいて、ひふみワールド+(プラス)の年別のパフォーマンスを見てみましょう。

2020年、2021年は20%超となっており、非常に運用は好調でした。しかし、2022年は現時点で10%以上のマイナスです。

このパフォーマンスであれば悪くないようにも見えますが、他の比較もしたうえで判断することが重要です。

年間利回り
2022年 ▲14.83%(1-9月)
2021年 +28.16%
2020年 +21.59%

※2022年10月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

インデックスファンドとの利回り比較

ひふみワールド+(プラス)への投資を検討するのであれば、より低コストのインデックスファンドとパフォーマンスを比較しておきたいところです。

ひふみワールド+(プラス)は全世界の株式に分散投資をしていきますので、今回は、全世界に分散できるインデックスファンドとして非常に人気の高いeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)と比較をしました。


※引用:モーニングスター

2021年末まではひふみワールド+(プラス)が上回ってしましたが、2022年以降はeMAXIS Slim 全世界株式が上回っています。

ひふみワールド+はまだ運用期間が短いため、比較はしづらいのですが、基準価額の値動きを見る限り、eMAXIS Slim 全世界株式のほうが大きな変動が少なく、着実に上昇していますので、あえて高いコストを支払ってまで、ひふみワールド+に投資をすべき理由が見つかりません。

ひふみワールド+ Slim全世界株式
1年 ▲8.61% +3.04%
3年 +14.91%
5年
10年

※2022年10月時点

アクティブファンドとの利回り比較

ひふみワールド+(プラス)に投資をするのであれば、類似のアクティブファンドとパフォーマンスを比較してからでも遅くはありません。

今回は、ひふみワールド+(プラス)と同じく全世界の株式に分散投資をしているグローバル・ハイクオリティ・成長株式ファンド『愛称:未来の世界』とパフォーマンスを比較しました。


※引用:モーニングスター

未来の世界も2022年以降のパフォーマンスはかなり苦戦している関係で、ひふみワールド+のほうが高いパフォーマンスとなりました。

ただ、ひふみワールド+はまだ運用期間が短いため、もう少し運用状況を見てから投資をしたいところです。

ひふみワールド+ 未来の世界
1年 ▲8.61% ▲28.14%
3年 +8.74%
5年 +8.46%
10年

※2022年10月時点

最大下落率は?

ひふみワールド+(プラス)に投資をする前に、最大でどの程度下落する可能性があるのかを知っておくことは非常に重要です。どの程度下落する可能性があるかを把握しておけば、大きく下落した相場でも落ち着いて保有を続けられるからです。

それではここでひふみワールド+(プラス)の最大下落率を見てみましょう。

期間 下落率
1カ月 ▲12.48%
3カ月 ▲18.78%
6カ月 ▲13.19%
12カ月 ▲9.08%

※2022年10月時点

ひふみワールド+の最大下落率は2020年1月~3月で18.78%となっています。

リーマンショックの時を考えると、50%近い下落をしたので、少なくとも30~40%程度の下落をすることはあるかもしれないと思いながら運用をしていたほうが賢明です。すぐには来ないものの、やはり下落するのか不安になると思います。

また、次のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

評判はどう?

続いて、ひふみワールド+(プラス)の評判を見てみましょう。

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

資金が流入しているということは多くの投資家がファンドを購入しているということなので、評判がいいということになります。

ひふみワールド+(プラス)はほとんどの期間で資金が流入超過となっています。さすがひふみと言いますが、ひふみのブランド力のおかげで人気が出ていると言っても過言ではないですね。


※引用:モーニングスター

ひふみワールド+(プラス)の評価まとめと今後の見通し

ひふみ投信時代は著名な海外株式だけを組み入れて、運用していたので、正直ひふみワールド+(プラス)には、あまり期待していませんでした。

しかし、ひふみワールド+(プラス)では、組入銘柄がガラッと変わっており、国内と同じように足で稼いだ情報で銘柄の選定を行っていることがわかります。

私個人としては、運用を他人任せにせず、自分たちの足を使って、現地調査を行い、銘柄選定をしているという点がなにより評価ポイントです。

こういった調査の経験やナレッジは運用を外部委託している運用会社とは異なり、これからの運用に大きく活かすことができると思っています。

ただ、現状、ひふみワールド+(プラス)のパフォーマンスは全世界に分散投資できるeMAXIS Slim 全世界株式よりも劣っているため、あえて高いコストを支払ってまで投資をしたいとは思えません。

もちろん、アクティブファンドはインデックスファンドよりもパフォーマンスが上下に変動しやすいので、こういう時期もあるとは言えますが、今後の運用次第とも言えますね。

現時点ではあえて投資をするファンドではないと言ったところでしょう。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。

>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点