2017年に非常に高いパフォーマンスを出して注目を集めた
MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』。

モーニングスターのファンド・オブ・ザ・イヤー2013と
2015を受賞しており、優秀なファンドであることは一部
の投資家の間では知られていましたが、そこまで純資産が
増えることはありませんでした。

しかし、近年、注目を集め始め、純資産が急激に伸びて
います。

今日は、そんなMHAM 新興成長株オープン『J-フロン
ティア』について、徹底分析していきます。

MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』を保有
している人、購入を検討している人はぜひ参考にして
ください。


MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』 の基本情報

投資対象は?

MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』 の投資
対象は、高成長が期待できる新興企業の株式です。

新興企業の基準は、創業25年以下または上場後10年以下
の企業を目安としています。イメージとしては、下図の
ような企業になります。


※引用:交付目論見書

現在の組入銘柄数は113銘柄となっており、中型株、小型株
が中心となっています。


※引用:マンスリーレポート

組入上位銘柄を見てみると、情報・通信系とサービス系の
銘柄が多く組入れられています。


※引用:マンスリーレポート

運用体制は?

ファンドマネジャーは1997年から一貫して中小型株に携わ
っている岩本誠一郎さんです。

調査対象企業を素材、生産財、ハイテク、消費財、サービス
の5種類に分類し、30の成長テーマについてチーム内で議論
しています。

チームのメンバー同士で良好な関係が築けているので、活発な
意見交換が行われていることも強みの一つとなっています。

また運用哲学として、「マネジメントの質」を重視するという
考えが浸透しています。具体的には、企業経営者の考えが従業員
まで浸透しているか、従業員のモチベーションが高く保たれているか
と言った点です。

従業員のモチベーションが低いようでは、当然会社が大きく成長する
イメージは持てませんが、経営者の考えを従業員がしっかりと理解し、
意思決定していける組織というのは強い組織のイメージはありますね。

スパークスもそうですが、やはり圧倒的なパフォーマンスを出している
ファンドというのは、一貫した運用哲学がファンドチーム全体に
根付いていますね。

純資産総額は?

続いて、MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』 の
純資産総額はどうなっているか見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄
を入れ替えることができなかったり、純資産総額が大きく
減少していると、ファンドの組み替えがうまくできず、予期
せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』 は2016年ごろ
から急激に純資産を伸ばしており、現在は約540億円程度と
なっています。

2019年以降はパフォーマンスの悪化に伴い、資金が流出して
いますが、それでも、ここ数年の伸びは本当にすごいです。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬
以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用など
が含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが、通例で、実際にかかる実質コストをもとに
投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』 の実質
コストは1.92%です。しかし、購入時手数料と合わせると
初年度は手数料だけで5%を超えており、依然、割高なのは
変わりありません。

ですので、慎重にファンドを選定する必要があります。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.3%(税込)※上限
信託報酬 1.87%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.92%(概算値)

※引用:最新運用報告書

実質コスト以外にも、多くの投資家が気づいていない
投信運用での成果を出すのに妨げとなる間違った考え方
をまとめました。参考にしてください。

無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』 の評価分析

基準価額をどう見る?

MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』 の基準
価額は、2018年以降下落トレンドが続いています。

直近の運用はただでさえ、うまくいっていなかった中、
コロナショックの影響でさらに大きく下落しました。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』の直近1年間の
利回りは、▲21.60%となっており、同カテゴリー内でも、
下位30%に入ってしまうパフォーマンスです。

一方で、5年平均、10年平均利回りは10%を超えており、
どの期間においても上位30%以内に入る高いパフォーマ
ンスを維持できています。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解して
いますか?

もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいて
ください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲21.60% 70%
3年 +4.72% 26%
5年 +10.77% 14%
10年 +14.96% 24%

※2020年4月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している国内中小型株式ファンドランキング

標準偏差は?

標準偏差は基準価額の変動幅の大きさを比較するときに
役立ちます。

MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』の標準
偏差を見てみると、平常時は18~19程度ですが、コロナ
ショックで少し上昇しています。

大きく上昇していないということは、この程度の変動は
コロナショックでなくてもよく起きているということで
す。

そう考えるとリスクはかなり大きいファンドであること
がわかります。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 22.42 63%
3年 22.17 92%
5年 20.58 90%
10年 19.87 67%

※2020年4月時点

年別のパフォーマンスは?

MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』の年別の
運用パフォーマンスも見てみます。

2018年、2020年は2桁のマイナスとなっていますが、それ
以外の年では、マイナス分を大きく取り戻すほどの大きな
プラスとなっています。

前述のとおり、リスクはかなり大きいのですが、リスクを
取る価値があるほどのリターンを得ることができています。

年間利回り
2020年 ▲25.05%(1-3月)
2019年 +20.31%
2018年 ▲10.99%
2017年 +62.51%
2016年 +5.26%
2015年 +36.51%
2014年 +6.64%

※2020年4月時点

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』への投資
を検討する上でインデックスファンドとのパフォーマンス
を比較しておいて損はありません。

比較してみると、J-フロンティア(黄色)のほうが圧倒的に
高い結果を残していることがわかります。

中長期のパフォーマンスで比較をしてみても、差は歴然です。
これだけ高いパフォーマンスなのであれば、高いコストを
払ってでも投資する価値があると言えそうです。


※引用:モーニングスター

MHAM新成長株オープン ニッセイ 日経225インデックス
1年利回り ▲21.60% ▲8.93%
3年平均 +4.72% +1.88%
5年平均 +10.77% +1.43%
10年平均 +14.96% +7.21%

※2020年4月時点

最大下落率は?

投資を検討するうえで、標準偏差などから、価格変動の範囲
をある程度は予想できますが、やはり実際に下落した度合い
をみたほうがイメージがわきます。

MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』 は2007年
11月~2008年10月までに最大▲44.74%下落しました。

小型株式であれば、これくらいの下落が起こり得ると思って
おいたほうがいいですね。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかも
しれません。

しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの
可能性を限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲17.33%
3カ月 ▲28.44%
6カ月 ▲32.98%
12カ月 ▲44.74%

※2020年4月時点

分配金の推移は?

続いて、分配金の推移を見ていきましょう。

私が唯一残念に思っているのは、年1回分配金を出している
と言う点です。

2016年からは毎年1000円の分配をしていましたが、2019年
からは毎年500円の分配に下げられました。。

分配金利回りは数%程度なので、ファンドのパフォーマンス
に大きな影響があるわけではありませんが、分配金は受け取
らずに再投資したほうが投資効率は確実に高くなります。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金
2020年 500円
2019年 500円
2018年 1,000円
2017年 1,000円
2016年 1,000円

※2020年4時点

評判はどう?

MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』 の評判は
ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判
を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

資金が流入しているということは、それだけMHAM 新興
成長株オープン『J-フロンティア』を購入している人が多い
ということなので、評判がよくなっているということです。

MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』は2017年
以降、毎年資金が流入していましたが、2019年に入り、
ついに流出超過となってしまいました。

パフォーマンスが伴っていないため流出したものですが、
中小型株ファンドは変動がもともと大きいので、こういう
場面でしっかりと保有を続けられないと利益は出せない
でしょう。


※引用:モーニングスター

MHAM 新興成長株オープン『J-フロンティア』 の今後の見通しと評価まとめ

いかがでしょうか?

直近2年ほどのパフォーマンスはあまり優れませんが
10年という長い単位でみると、高いパフォーマンスを
出し続けていますので、今後の運用にも非常に期待が
持てると思います。

日経225に連動するインデックスファンドと比べても、
明らかにアウトパフォームしており、高いコストを
支払う価値があると言えます。

ただ、標準偏差が通常の株式ファンドよりも高いので、
大きく上下に値動きするということは事前にしっかり
理解しておかないと、途中で怖くなって、解約して
しまいます。

多くの投資家からすると、ファンドマネジャーが表に
出てきて、ファンドの選定に対する考え方を話して
くれるのは、安心感や信頼感に繋がります。

何かと注目を集めているひふみ投信も悪くないファンド
ではありますが、本当に資産を増やしたいのであれば、
10年以上しっかり実績を残しているファンドに投資を
したほうが、間違いないく将来に期待ができます。